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チューダー の時計にはブラックベイのほかにも手ごろな価格のコレクションはある。

ほかのモデルと同様、スタンダードなブラックベイもデザインは1950年代に製造されていたダイバーズウォッチからインスピレーションを得ている。リューズは“ビッグクラウン”とも呼ばれる1958年に登場したモデル、Ref.7924から着想を得たスタイルだ。また“スノーフレーク”の名で知られる先端部にスクエアが付いた特徴的な針は、1970年代にフランス海軍で使用されていたモデルから取り入れられたもの。時計のスペックはコレクションのなかでも極めてベーシックなものだが、チュードル TUDORの、そしてブラックベイの魅力がしっかりとデザインとして盛り込まれているのだ。チューダー の時計にはブラックベイのほかにも手ごろな価格のコレクションはある。だが、チューダーらしさ、チューダーならではの魅力が特に色濃く反映されているモデルはスタンダードなブラックベイをおいて、ほかにないと思う。

チュードルスーパーコピー TUDOR ブラックベイ32 79580

カテゴリチュードル ヘリテージ
型番79580
機械自動巻き
材質名ステンレス
ブレス・ストラップブレス
タイプユニセックス
カラーブルー
ケースサイズ32.0mm
ユニセックスサイズの「ブラックベイ32」が入荷しました。
これまでのブラックベイをダウンサイジングした32mmケースとなります。
日本では通称「イカ針」と呼ばれ、ヴィンテージのチュードル サブマリーナの代名詞とも言われる「スノーフレーク針」を採用。
回転ベゼルがなくなったことで強調されるリューズには、現行モデルの盾マークではなくバラのマークを刻印しています。

そして、これが最大のおすすめしたいポイントかもしれない。この時計は使い勝手がいいのだ。前述した通り、デザインはヒストリカルなダイバーズウォッチがベースになっていて、カジュアルな服装に合わせやすい。そうした用途がメインなら41mmもいいと思う。だが、ジャケットを着るようなシーンにつけることも想定するなら、小ぶりな36mmがいい。41mmだと時計の主張がやや強いが、36mmなら時計だけが悪目立ちすることもなく、オールマイティーにつけられる。

そして付け加えると、スタンダードなブラックベイは生産終了となってしまったヘリテージ レンジャー(Ref.79910)に代わる存在だと筆者は思っている。ヘリテージ レンジャーは2014年に登場したモデルだが、2018年にチューダーが日本上陸する際には市場導入が見送られ、その後、ひっそりと姿を消してしまった。この時計もブラックベイと同じように過去の名作、1967年のチューダー オイスター プリンス レンジャー Ref.7995/0がデザインソースだった。ブラックのダイヤルに矢じりのような形の針と3・6・9・12のアラビア数字とバーインデックスを組み合わせたデザインで、オリジナルの特徴をほぼ忠実に受け継いでいた。

いくつか気になるところはあるものの、ヘリテージ レンジャーは、長年チューダーのなかでも入門機としておすすめの時計だと筆者は思っていたのだ。派手な装飾を避け、時計にとって最も重要な時刻表示機能と堅牢性を追求する。ロレックスで言うところのエクスプローラーに近いコンセプトを持ちながら、値ごろな価格(2014年発売当時の定価は2950ドル、当時の為替レートで約31万円)で提供する。それがヘリテージ レンジャーの魅力だった。

ヘリテージ レンジャーのデザイン自体は好みだったが、サイズは41mmあり、ベゼルの幅が細いことも相まってブラックダイヤルのスペースが目立ち、オリジナルが持っていたバランスとは異なるものになっていた。「もうひと回り小さければよかったのに……」、「マットダイヤルじゃなくて艶のあるダイヤルだったらよかったのに……」と、思ったことは1度だけではなかった。スタンダードなブラックベイはヘリテージ レンジャーとはコレクションが違うし、ダイヤルデザインもやや異なる。だが、筆者がヘリテージ レンジャーに感じていた不満を解消し、品のいい艶のあるダイヤルを備え、ほどよいサイズ感を持った理想形。それがブラックベイ 36なのだ。36mmのSSブレスレット仕様で34万7600円、レザーストラップかファブリックストラップなら31万1300円(ともに税込)と、価格も失われてしまったヘリテージ レンジャーとほぼ同じの手ごろな価格を実現している。筆者にとって、この時計はまさに理想的なエントリーモデルだ。この記事を読み、気になった方は、ぜひともブラックベイ 36に触れてみて欲しい。おそらく筆者だけでなく、チューダーのエントリーモデルを求める人においても、一生添い遂げられる時計になってくれると思う。


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